キッチン

キッチンデザインのポイント 

キッチンは生活には欠かせない設備であり、また、住居スペースにおいて一定のボリュームを必要とする部分です。住宅においてキッチンはすっきりとさせたいと要望がよく上がる部分でもあります。それは別の言い方をすれば雑多な雰囲気になりやすい場所でもあるということでしょう。今回はキッチンをすっきりとしたデザインにするポイントについてをお話します。

すっきりとしたキッチンとするためのポイント

統一感のある色と素材

カウンタートップ、キャビネット、壁の色を同系色で統一することで、視覚的な騒がしさを減らし、洗練された印象を与えます。また、自然素材やモノトーンのカラーを用いることで、落ち着いた雰囲気を作り出します。

収納の最適化

雑多な印象を受ける原因は食品のパッケージの様々な色や調理器具の様々な形があふれることにあります。そしてそれらは生活感という言葉で表現されることもあります。その原因となる多くの色、形を適度に抑えることが解決につながります。そのためには多くの統一感のない物が外に出ていない状態を保つことが重要です。キッチンスペースに充分な収納スペースを設け、日常使いのアイテムを隠せるようにします。例えば、フルスライドの引き出しや隠しキャビネットをデザインすることが挙げられます。

隠し機能の活用

家電製品をカウンターの下や収納キャビネットに格納できるようなデザインを取り入れることで、キッチンを常に整頓された状態に保つことができます。また、折りたたみ式のテーブルや、壁に収納できる椅子なども生活感を減らすのに役立ちます。

照明の工夫

昼光色の手元灯や全体照明を使いキッチンの機能性、手元の安全性を確保しつつ、白熱球色の光源による間接照明やダウンライトを利用して温かみのある雰囲気を作り出すことで清潔感と両立したメリハリのあるキッチン空間を演出し、すっきりとしたキッチンとすることが可能です。

これらのポイントに基づき、機能性と意匠性が組み合わさったキッチンデザインが、すっきりとしたキッチンを実現する鍵となります。
一方、すっきりしていて且つ、お洒落に見えるキッチンの例として、美しい食器や調理器具を敢えて見えるようにしていることがありますね。先ほどは収納で隠すというポイントをお話しましたが、その逆の場合として、センスのよい食器や調理器具を敢えて見せることでアイキャッチとなり、すっきり、お洒落にみせるデザインもあります。

美しい食器や調理器具を見せるデザインを取り入れる際のポイント

色の調和

表に出す食器や調理器具の色は、キッチンの色彩と調和するさせると良いでしょう。色のトーンを合わせ、キッチン空間に溶け込む色を選びます。一方、アクセントとしてコントラストのある色を用いる場合は、バランスを考えて配置します。

形状の統一感

食器や調理器具の形状に一貫性を持たせることで、統一感のある見た目を実現します。例えば、角ばった形状のものと丸い形状のものが混在しないようにし、視覚的な混乱を避けるとよいでしょう。

ディスプレイの方法

同種のアイテムをまとめて配置することで、整理された印象を与えます。これを群生理論と言います。よく使うものは手の届きやすい位置に、あまり使わないものは高い位置や奥行きのある場所に置くことで、機能性とデザインを両立させましょう。

光と影の利用

照明を工夫して食器や調理器具が持つ質感や色を際立たせます。たとえば、ダウンライトを使って光のアクセントをつけることで、美しい食器や調理器具を引き立てることができます。

これらのポイントに基づいて、美しい食器や調理器具を見せるデザインすることで、機能性を損なうことなく、キッチンを美しく演出することが可能となるでしょう。キッチンのデザインをする上でそこで使われる食器や調理器具などが建築のデザインを決める大切な要素となります。

いかがでしたでしょうか。キッチンは、すっきりと見せたい、お洒落に見せたい、生活感を消したいといった様々な要望がデザインの際に上がる空間です。そして使う人の好みや個性が色濃く反映される空間です。今回のお話のポイントを参考に理想のキッチンの実現にお役に立てれが幸いです。

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