Dark was the night…

Dark was the night, Cold was the ground. 夜は暗く、地面は冷たくという曲を紹介します。これは英文法でいうところの倒置法ですが、主語と述語を逆にして頭にくる語を強調しています。すなわち、めっちゃ夜は暗くて、めっちゃ地面は冷たくて、ということを作者が言いたかったのが分かります。

1928年録音のブラインド・ウィリー・ジョンソンの曲でブルースファンにとっては有名な曲です。私は大学生の時にライ・クーダーのカバーを聞いたのが初めてでした。原曲がこれだと知ったのはそのずっと後でした。初めて聞いた時の印象は今でも残っています。ウィリー・ジョンソンの声が楽器のように聞こえ不思議な感覚でした。よくあるダミ声の渋いブルースではなく、おそらく若い頃の声だと思いますが、それが意表を突いて逆に新鮮で印象的でした。

実はこの曲、宇宙に旅立った曲なのです。NASAの無人探査機ボイジャーが地球から旅立った時に、もしも地球外生物に発見された時の為に、人と挨拶や動物の声の他、著名な音楽も含め代表的な地球の音としてゴールドディスクに収録されました。それらの音の一つにこれが選曲されました。この曲以外は、バッハ、モーツァルト、ベートーベン、ルイアーム・ストロング、チャック・ベリーetc。これは完全にアメリカ人の趣味ですね。笑(私はセンスが良いと思いましたが。。)でも、ボブ・ディランエリック・クラプトンレッドツェッペリンとライ・クーダー以外にもそうそうたるメンバーがウィリー・ジョンソンの曲を取り上げたのを考えれば納得できませんか?

もしも宇宙人がいたとして、この曲を聴いた時どう思うのだろう?何を感じるのだろうか?想像しただけでもワクワクしませんか?あれっ?私だけ?ですかね。。私は案外宇宙人にもウケたりすると思うんですけどね。笑

追伸、ライ・クーダーのDark..はファーストアルバムにも収録されていますが、ビム・ベンダース監督のパリ、テキサスのサントラ盤で私は初めて聞きました。この映画はすごく良い映画なのでまだ見てない人は是非見て下さい。以前ブログ(Delta blues)でも登場したブラインド・レモン・ジェファーソンとは友人で、二人とも盲目で同時期にデルタで活躍したブルースマンだったそうです。

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