TYNANTのボトルウォーター

TYNANT By Ross Lovegrove

これは私がもっとも好きなデザインの一つ、TYNANT(ティナント)のボトルウォーターです。先日成城石井で偶然見つけ買いました。
写真では形状が伝わり難いですが、グニャグニャしています。この形状は掴みやすさも考慮されたからだと思いますが、何よりこの光の屈折が美しく色々な表情を表して、中身が水であることを忘れてしまいます。このデザインは、イギリスのロスラブグローブによるもので世界的有名デザイナーの作品です。

初めて手にしたのは私がまだ若かりし頃ですが、もしも同じボトルデザインを任された時、このような発想をするのだろうか?と心底そう思いました。というのも、きっとボトルの形状を思い描きながら色々と線を引いて行くと思いますが、ラブグローブはボトルそのものにフォーカスしてデザインするのではなく、水そのものをデザインしていたからです。そもそも水は無形で入れられる水は器によって様々な状態をつくりますが、このボトルはその性質を利用して光を拡散させ水そのものの美しさを表現しています。水の美しさを気付かせてくれるデザインなのです。

建築でも同じようなデザインができれば良いと思っています。
人の毎日が何かの新しい発見や気づきをもたらすことができる建築、生活そのものをデザイン出来たら良いと考えています。日頃そんな建築が出来ないかとふつふつ考えながら仕事をしています。
水のように人の動きは単一的ではありません。人の様々な活動をを許容する器、デザインをつくりたいなとTYNANTを久々に手にしてそう思う次第です。

それにしてもこのボトルは美しい。改めてそう思ったので紹介させて頂きました。
追伸、眺めるのが楽しみで、なかなか飲めないのが弱点。。(笑)