ビッグベン

Palace of Westminster & Big Ben

前回ブログに書きましたイギリスの建築賞、 LEAF AWARDS のセレモニーに伴の代わりに参加させて頂きまして、慰労として一週間お暇を頂きましたのでその間にイギリスで見てきた建物について書こうと思います。まずは代表的なビッグベンです。


ビッグベンというのはこの建物の時計塔の部分で、その後方にずっと続く建物がウェストミンスター宮殿であり、英国国会議事堂として使われています。その横を流れるのがテムズ川です。
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この国会議事堂には貴族階級から構成される上院、庶民階級から構成される下院があり、テムズ川の上流側 (写真左側) にビクトリアタワーと呼ばれる高塔と上院が配置され、下流側 (写真右側) に下院と時計塔が配置されているという構成になっています。建設された19世紀には階級制度が社会に色濃く残っており、川の流れに沿って貴族階級の高貴さを象徴するビクトリアタワー、上院、下院、市井と繋がるモニュメントとのとして時計塔という構成になっています。その社会的なヒエラルキーを暗に表しながらのダイナミックな空間構成に感動しました。もちろん階級制度を絶賛する意味ではありません。私は嬉々として時計塔の写真を撮る庶民側ですし。
地下鉄の駅を降りるとすぐにこの時計塔、ビッグベンが迎えてくれます。そこでは多くの観光客でごった返していますがぜひ時計塔だけでなく建物四周全てを見ることがおすすめです。時計塔から少し離れると観光客は少なくなり、静かに眺めることができます。近くで見ればゴシック調の細かな装飾性に感動しますし、遠目に見れば天を突き刺すように垂直に伸びる幾つもの塔、柱の美しい連続性を見ることができます。日本の国会議事堂は修学旅行で行くだろうか、というくらいだと思います。これほど美しく、そして一般的にポピュラーな国会議事堂は稀なのではないでしょうか。
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