住宅の計画において屋根裏部屋、ロフトと呼ばれるスペースを計画することは多くの利点と同時に注意点があります。今回は屋根裏スペースの活用方法についてご紹介します。
まず屋根裏スペースを活用する方法はたくさんあります。次のような方法があります。
1. 収納スペース
屋根裏をクローゼットや収納室として利用できます。収納するものの大きさや重量を想定しスペースを確保するとよいでしょう。
2. 寝室
屋根裏スペースを追加の寝室として利用することができます。普段は多目的に使えるスペースとして設えれば、追加の必要になった際の臨時の寝室とすることができます。この点については実体験に基づく事例を紹介させて頂きます。以前 bandesign は 国際的な建築賞である LEAF AWARD 2016 において評価いただき、Shortlisitにノミネートされ、表彰式への招待をされました。そのときに表彰式の行われるイギリス、ロンドンに行きました。そこで現地の人々の暮らしに近いことを希望したスタッフはAir bnbで宿泊先を確保し、結果、屋根裏スペースを活用した素敵な寝室に出会うことができました。

3. ホームオフィス
静かな作業スペースやオフィスとして利用可能です。住宅のほかのスペースから区分けされることで集中しやすく、整然とさせやすく、在宅ワークやリモート会議に使用しやすくなるでしょう。
4. 子供部屋
子供の遊び場や寝室として利用できます。屋根裏部屋は子供にとって一種の秘密基地のような魅力を感じることでしょう。転落防止や親の目が届くための工夫など安全対策を十分に配慮して採用することで子供の活発な、自由な活動を促し、自律的な成長の助けとなるかもしれません。
5. 趣味の部屋
美術、音楽、手芸等の趣味のスペースとして使うことができます。家族とはいえ、共同生活です。となると自分の好みのスペースと家族とのスペースを分けた方がよいことも多々あるでしょう。たとえば世界観を作り出したいという理由や、趣味に要する道具などに針がついている場合は幼い子供を遠ざけたいとなるでしょう、また高価なカメラなどの精密機械の管理やキャンプ用品などの利用頻度は多くないけど結構かさばるなどという様々な理由が挙げられます。もちろん家族みんな同じ趣味で共同で利用することができるならばとても素晴らしいことなのでその場合はファミリールームとして活用できることになります。
6. 図書室や勉強部屋
静かな読書スペースや学習エリアとして活用できます。普段の生活の場から少し距離が離れ、かつ雰囲気も変えることで読書の世界に浸ったり、集中して勉強ができるスペースとしやすいためこれらの用途への活用は効果が高いと考えられます。
7. フィットネスルーム
エクササイズマシンやヨガスペースとして利用できます。エクササイズマシンや器具はサイズが大きかったり固定したりするものも多いため、そのスペースが特定の目的のみに供されることになりがちです。一方で集中や気分転換のために完全な特定目的のスペースとすることは有効でもあります。屋根裏スペースをフィットネススペースとすることは他の一般居室の利用の自由度があがることにもなり、有効な活用方法といえるでしょう。
屋根裏スペース活用計画の注意点
屋根裏スペースを活用する際は、適切な断熱材や換気設備の設置、さらに適切な照明と家具を配置することで、居心地の良いスペースを作ることができます。一般的な居室と同等の断熱措置や窓の計画に加え、利用用途に応じて床の補強や防音などへの配慮も必要です。
これらのことに配慮して屋根裏の活用をすることで住宅での過ごし方に多様性がうまれるでしょう。なお、屋根裏の活用については建築基準法上、面積や階数に含まれる、含まれないといった微妙な扱いも関係しますのでぜひ、建築の専門家である我々にご相談ください。
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