緑化オフィスビル

パッシブデザインとアクティブデザインとは?

地球環境への負荷低減を目指すため建物には様々な対策が求められ、講じられています。日射遮蔽のために庇やルーバーを設置したり、創エネとして太陽光発電パネルを設置することも対策の一例です。今回は多岐にわたる省エネのための手法を大別するアクティブデザイン、パッシブデザインという考え方についてご紹介します。

アクティブデザイン

機械的・電子的な設備やシステムを導入することで建築物の省エネルギー性向上を図る方法です。例えば、太陽光発電システムや高効率な空調システムを導入することなどが該当します。アクティブデザインに分類される方法はエネルギー効率を向上させるために役立ちますが、設備の製造やメンテナンスにエネルギーが必要です。高効率であることや創エネによって製造や運用の中で生じてしまう消費エネルギーをカバーし、長い年月利用される建築物が総合的に省エネルギーとなるように計画します。

アクティブデザインの例

・太陽光発電パネルの設置
 ビルや住宅など様々な建築物に採用されている方法です。発電したエネルギーを建物内で使用する電力に充てたり、売電によりコストバランスの補助としたり、蓄電設備の併設により安定供給を図るなどの様々な利用が可能です。
・高効率空調機、給湯機の採用
 ヒートポンプを利用し、消費エネルギーの2~3倍の効率で稼働する空調機や給湯器を採用することは省エネルギー性に優れた建物とするために多く取り入れられています。
・自動制御機能付き照明器具の導入
 タイマー制御や人感センサー機能付き照明器具を採用することで消し忘れによる照明エネルギー浪費を抑えることが可能です。また昼光利用制御機能のある照明器具であればセンサーにより昼光の量に応じて照明の明るさを制御することが可能となり、省エネルギー運用に貢献します。これらの自動制御機能は省エネに寄与するだけでなく管理、運用上の手間を軽減しながら快適な利用環境を実現することにつながります。

パッシブデザイン

建築物自体の形態や材料を工夫したり、自然の力を利用したりすることでエネルギーの消費を抑える方法です。アクティブデザインに比べ高効率とは言えない側面がありますが自然エネルギーを元に利用し、機械に頼らない計画とすることで運用に係るコストは抑えられることが多いでしょう。

パッシブデザインの例

・庇やルーバーの採用
 これは建築の形態を工夫することで日射を遮蔽する方法です。南側は庇や水平ルーバーを設け、東西側の場合は垂直ルーバーを設けることが効果的です。
・屋上や壁面の緑化
 緑化部分を設けることで日射遮蔽になることに加え、散水やその気化熱により躯体の冷却効果が期待できます。また冬場には植栽のための土壌が冷気の緩衝帯となります。
・光や風の流れを考慮した窓の計画
 トップライト、ハイサイドライトを設けることで光が届きにくい屋内部分に光を届かせることができれば照明に係るエネルギーの補填とすることができます。  また、温かい空気は上昇する性質を利用し、換気の際は新鮮空気を下方から取り込み、上部の開閉式としたトップライト、ハイサイドライトから排気する自然換気の流れをつくりだすことで換気設備に係るエネルギーを低減できるでしょう。

建築物には持続可能で環境に優しい方法を選ぶことが求められています。そのため、両方のデザインを適切に組み合わせることで、コストバランスを考慮しながら環境負荷の少ない建築を目指すことが重要です。

投稿日: