高齢者のための施設は年齢や障害種別により種別と事業内容が区別されています。
今回は老人デイサービスセンターのデザインポイントについてご紹介します。
1.バリアフリーデザイン
老人デイサービスセンターは、高齢者や身体的制約のある人々が利用する施設ですからバリアフリーに配慮して設計されるべきです。移動経路のバリアフリーポイントの一例として建物内外のアクセシビリティを確保するために、段差のないエントランス、車椅子対応のエレベーター、手すり、広めの廊下などの設計が必要です。
2.安全性
高齢者の安全を確保するために、転倒や事故を防ぐための設計が必要です。床は滑りにくく、手すりのある階段が配置されているべきです。また、非常時のために緊急時の避難経路や設備も考慮する必要があります。
なお、避難設備として体が不自由な方、弱い方が安全に利用できることを配慮する必要があります。
3.快適な環境
利用者が快適な環境で過ごせることが重要です。適切な照明、十分な換気、快適な温度調節システム、静音設計などを考慮する必要があります。また、居心地の良い共有スペースやプライベートスペース、庭園などのリラックスできる場所も必要です。
4.機能性
高齢者のケアや活動をサポートするために、施設内に必要な機能を組み込む必要があります。食堂やキッチン、バスルーム、トイレ、医療設備、リハビリテーションスペース、レクリエーションエリアなどが含まれます。
5.プライバシーとセキュリティ
利用者のプライバシーとセキュリティを守るために、個別の活動や休憩スペースを提供する必要があります。また、セキュリティシステムや監視カメラなどを設置して、安心感を提供することも重要です。
余談ですが設計者として”監視”カメラという言葉に抵抗を感じることがあります。施設内利用者を”監視”するのというのは良い印象ではなく、このとき、”見守り”カメラ、”管理用”カメラと表現し、屋外に設けて不審者への警戒を示す意味では”防犯”カメラと言い換えて使うようにしています。