今回は、リノベーションにおける「ブラウンフィールドの再利用」によって生まれた建築物をいくつかご紹介いたします。そもそもブラウンフィールドとは、工業用地や公共施設などかつて使用されていた土地や建物のことを指します。1900年代に工業発展が著しかったアメリカやイギリスなどではブラウンフィールドが多く点在しており、再開発されないことによる人口の減少や治安の悪化などが問題となっていました。このような場所をリノベーションし、新たな用途に適した空間に変えます。例えば、古い工場をオフィスや商業施設に改装、廃校を住宅に再生します。
ここでは2つの海外の例を見ていきましょう。
ロンドン・テート・モダン美術館(イギリス)
ロンドンのテムズ川沿いに位置する元電力発電所を改装して作られた現代美術館です。スイスの建築家ヘルツォグ&ド・ムーロンによって設計されました。外観は煙突や煙突塔などの工業的な要素を残しながらも、内部は美術館としての機能を持つように再構築されています。
ニューヨーク・ハイライン(アメリカ)
ニューヨークのマンハッタンにある廃線となった高架鉄道を再利用して作られた公共公園です。元々は貨物輸送のための鉄道で、高速道路を使ったトラック輸送が増えると1980年代に廃線となりましたが、市民の要望を受けて公園として再生されることになりました。現在では散策やジョギング、サイクリングなどが楽しめる人気スポットとなっています。
これらは有名な建築物であり、ブラウンフィールドの再利用によって生まれた建築物の一部ですが、どちらも元の用途や構造を継承しつつ、新たな機能や価値を持たせて再設計されています。
