昨日、名古屋大学へ行き、講演会「現代中国の建築・都市」 を拝聴してきました。三名の先生の視点から話される、中国の建築、建設事情を知ることができました。
会場は満席で立ち見も出る程の盛況ぶりでした。興味深かったのは大規模開発、建設プロジェクトが次々に開始され、そして少なくない確率で延期や中断になることに政治や社会情勢が密に関係しているという話です。お上の、鶴の一声で変わってしまうこともあるのでしょう。中国での仕事にはまず、スピードが必要。即座に決めて、結果を出していかなければならない、ということには相手の気が変わらないうちに、とか、不測の事態に遭わないうちに、というリスク回避の意味もあるのかもしれません。
また、他には、国が建築、建設分野における環境負荷の低減について力を入れているというお話がありました。日本のCASBEE、アメリカのLEEDを参考にされているようで、その基準を推奨することから、義務化する動きがあること、まだ基準を満たすことで様々な優遇措置の制度も整ってきているということでした。エコ、サスティナビリティといった地球環境、社会に望ましいことも中国の持ち味である統率体制のもと急速に波及し、効果と成果がでれば素晴らしいと思いました。
国土、人口、経済など事毎に大規模な国ですので、リスクは有れど、それ以上にチャンスは多いということ、また中国で進められるプロジェクトのリアルなところを講師の先生方の話から聞くことができた良い機会でした。
写真は先月、海南省で見た建設現場とまちなみ。
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