先日、事務所では屋根葺き材料と屋根勾配の話がされていました。
話の内容は、瓦屋根の場合と金属屋根の場合で適する屋根勾配が異なり、さらに金属屋根でも縦葺き、横葺き、平葺きに折半葺きなどというように葺き方によって適する勾配がそれぞれに有るという内容です。
屋根といっても多種多様あり、 bandesign では案件ごとに最適な屋根形状をご提案させて頂いております。それぞれの案件が様々な形状で進行中で、最適な屋根を採用し、設計を進めたいと考えています。
その話の後、日を空けずに仙台へ行く機会を得まして、仙台空港の屋根を見ることができました。
屋根の形状として片流れ、切妻、方形、陸屋根と様々ありますが、ここは波型の屋根でした。そして屋根葺き材は折半葺でした。
事務所でも話されていたことですが、折半の屋根は防水性に非常に優れています。
というのも、屋根の漏水に対する弱点である接続部分を見事にカバーする材料の繋ぎ方になっているのです。折半の屋根は山型の断面をしており、その頂点部分を重ねて繋いでいきます。出来上がると山、谷、山、谷という形状が連続します。雨は屋根に着水したそばから谷部分に流れ落ち、屋根全体の勾配の中で低い方へ流れていきます。雨水が屋根の接続部分から直ぐ離れ、そして遠いところを流れていく、さらに谷と山部分との距離があり、大雨を受けても比較的余裕があると考えられます。確かに天窓や壁との取り合いの中では他の屋根と同様に細心の注意をもって納める必要がありますが、とても理にかなった形です。事務所での話を思い出しつつ、その視点で実際に見ることができた良い機会でした。気にしてみてみると、事務所裏のコンビニも、周囲に有る駐輪場もこの屋根でした。しばらくは屋根を気にして歩いていると思います。。
屋根といえば奈良県の森建築板金工業 さんという屋根工事をされている会社さんが屋根工事の職人さんを守るべく、熱中症対策のアイデアを募集していました。大賞の賞金はなんと¥100万円!
たしかに炎天下、現場作業をされている方々には感謝してもしきれません。年々暑くなる中、職人さんと工事全体の安全に向けてのオープンな取り組みは素晴らしいと思った次第です。
大変な仕事を何とか体力と根性で頑張ろうといっても限界があり、過信や危機感の不足が事故を引き起こすこともあるかもしれません。それは実はどの仕事でも同じです。私も日々の業務をより効率的に、安全にできるよう知恵をもって取り組む必要に、この記事に気づかせていただきました。
まだまだ暑い日は続きますので頑張っていこうと思います。
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