NYC⑧ Queens、Brooklyn


今回の4週間の研修期間中にQueens、Brooklynで見ることができた建築のまとめです。Queens、Brooklynはマンハッタン島との間にあるイースト川を挟んだ東側の地区にあります。


まずはQueens Library – Elmhurst 。
 
こちらは研修先である Marpillero Pollak Architects (MPA)  の作品。外壁のレンガなど既存の図書館を一部活かしながらつくられています。新たに設けられたガラスのボックス状の空間はその透明性で建物の内外を繋ぎ、更に夜には建物の光が周囲を明るく照らします。通りに面した敷地内のガーデンは地域に開かれており、図書館の利用者でなくとも、街を行く人が休憩したり、子供が遊んだりと公園のような人々の憩いの場になっていました。
そして次はBlue Marble Ice cream。
 
こちらもMPAの作品。アイスクリームショップです。照明設備、什器関係の現場仕事が有り、MPAの方と作業に行きました。計画や工事期間中のフローや使用建材、衛生設備、さらには設計費や工事費のことなど、実務のあれこれを多く学べた現場作業でした。作業自体は2時間ほどで完了。ブルックリンのおしゃれなストリートで、のこぎり持って部材を切る日本人女子はそういないだろうと思うと、いいお土産話ができたと思っています。
次はBrooklyn Museum。
 
 
設計は磯崎 新。こちらは既存の建物にエントランス部分を新しくされたものです。矩形の建物に円弧を描くようにガラスのエントランスホールが作られており、アプローチ部分の外構デザインもその形に合わせてつくられていました。建物の中心を外してアシンメトリーに出入り口ドアが配置されているのが印象的でした。このエントランスドアの位置は近くにある地下鉄駅の出口位置によるものかなと思っています。透過性のあるガラス張りのエントランスが建物間口いっぱいに設けられていることで、開放的、外部と連続的な建物になっていると感じました。エントランスの上部はデッキになっています。地上からはエントランスを全体的に見ることができるのに対して、このデッキからはエントランスのディテールを間近に見ることができたり、アプローチ部分を1層分上から俯瞰してみることができます。エントランスホールとその外部周りでは思い思いに過ごす人々で賑わっていました。先述の図書館でも感じたことですが、教育、文化方面の公共施設であれば特に、1階とそのアプローチ部分において周辺環境を取り込み、地域住民の活動の場となるようにデザインされていると感じました。
最後にHiggins  Hall。
 
 
設計はSteven Holl。建物は建築や芸術系の学校で、南棟、北棟に分かれて建つ校舎をつなぐホール部分が設計された部分です。通り沿いの外壁部分は光が透過する乳白色のガラス(?)で、元々が歴史的建造物であり煉瓦、石、鉄と重厚で、ともすれば暗くなりがちな室内が柔らかな光で満たされていました。こちらへ行ったのがまだ明るいうちでしたが、暗くなるのを待って、照明がつき、街の一角に大きな行燈が灯るような、光のボックスとなる様子を見てきました。(暗くなるのを待ってる間、ここの学生に間違われたり、宗教の勧誘にあって長々話されたことも今ではいい思い出です。。)
 

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