NYC④ Fallingwater


週末、NYから500km程西に離れてFallingwater、落水荘を見にいきました。設計者 Frank Lloyd Wright の傑作です。百貨店オーナーであるカウフマンというクライアントの為の週末住宅としてつくられました。

見学は予約制になっており、ツアーガイドの案内に沿って建物を見て回りました。広大な敷地を進むと森に包まれた建物が見えて来ます。高さを低くめに抑えられたプロポーションが水平性を際立たせています。

エントランス前に川を越える橋が架かっており、そこから写真を撮るとキャンチレバーの様子や、リビングから水辺に降りられる階段が見られます。

そして下の写真はエントランスです。建物が伸びる梁は岩の方に連結されています。建物壁の仕上げに使われている石材はこの地のものを使っているそうです。左側が建物、右側が自然。そこにある自然に溶け込混んでいる感じを受けます。

先程遠目に見たテラス部分。

ゲストハウス棟。こちらは母屋となる棟から繋がる石段を少し登るとあります。

梁、壁はその場所に昔からある岩、山肌と一体になる様に繋がれています。
 
正直なところ、私がこれまで落水荘に抱いていた印象は、滝の上に住宅をつくった。というものでしたが、実際に訪れて見て触れてみると、とてもそんな一言では終わる事ができないものでした。地産の岩を使い、細かいディテールが施された壁を見たとき、実はこの壁は元々この山合いにこの姿のまま有り、そこを彫ってこの住宅はつくられたのではないかとも思える感覚になりました。室内の写真を撮る事ができなかったのが悔やまれますが、室内から外へ意識や視線を向けさせるための仕組みとして天井を低く抑えられた室内は、開放的なテラスに出るまで洞窟のような感覚になります。また、滝や川の水の音が心地よい環境音となっています。豊富な水の流れは止まる事がなく、ゆっくりと移ろう四季の変化よりも明確に動的なことと自然の生命感を感じる事ができると思います。それと一体的に織り混ざり合いながら存在する落水荘を見る事ができ、とても良い体験となりました。

落水荘の見学ツアーは様々な種類があり、また時間も決められています。室内の写真を撮る事ができる2時間のツアーオプションもあります。行かれる予定がある方は前もって公式HPにて検討されると良いかと思います。また、全体的なイメージが紹介されてる動画をこちらで見ていただけます。
Fallingwater Official HP
Fallinwater YouTube

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